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□第4号 金融機関(債権者)に対する真摯な姿勢とは?□


事業再生の入り口段階では、
債務者が銀行からの借入金が約定(約束)どおりに返済できず、
リスケ(リスケジュール、返済条件の変更)を
銀行におねがいすることがあります。

或いは、出口(に近い)段階では、
場合によっては債務免除等のお願いに至ることがあります。

当然、借りた金は約束の時期に約束の元金額を返し、
約束の利率の利息を支払うべきものです。

その返済が約定どおりになされず、
場合によっては銀行にとっていわれのない債務免除の可能性も
浮上するということは、銀行に収益的に打撃を与え、
そもそも営利企業としての銀行に「迷惑」をかける、
かける可能性が具体化することに他なりません。

債務者も苦しい中の選択ですが、
銀行にも「痛み」を与えることなのです。

これは、債務者としてよく認識しなければならないことです。



一方、真剣に再生を目指す中小企業としては、
事業活動の継続のために、まさに事業再生を期して
取引先に対する手形の支払い、従業員の給料等を優先して、結果として
銀行宛借入金返済をやむなく後に回さざるを得ない場面があります。

これは、事業の再生のため、緊急時における措置であり、
再建・復活したのち銀行に最大限の返済をするという
大きな決意がないと意味がありませんし、銀行の理解は得られません。

中小企業の復活・再生するという重大な決意もなく、
単なる会社の延命目的であれば、
銀行は納得しませんし間違いなく失敗します。



リスケ、場合によっては債務免除という形で
銀行の協力を得て事業再生を目指すためには、
銀行にも痛みを与えていることをよく認識したうえで、
銀行に対して真摯に状況をこまめに報告することです。

延滞状況が続くと、銀行に対して連絡、訪問はしづらいものですが、
逆にこまめに状況の報告、相談、再生スキームの提案を行うことです。

いつも銀行に訪問するわけにはいかなくとも、
電話、ファックス等を含めて連絡を密にすることです。

銀行も担当者によっては、厳しい言葉を発することもあるかもしれませんが、
債務者のほうから積極的に詫びの気持ちを持って状況説明に行くのであれば、
それ以上罵倒等されることはありません。

延滞債権・延滞債務という銀行と債務者との間の大きな課題は
すぐには消えませんが、少なくとも債務者と銀行との信頼関係が
継続されることは大きい意味があります。



債権者である銀行は、悪質な延滞債務者に対して
「伝家の宝刀」を何本か持っています。

例えば、貸し金返還訴訟、差押、
債権者破産(自己破産ではなく債権者申立による破産)等の
法的措置のことです。

筆者は、銀行は伝家の宝刀を好んで抜くのではなく、やむなく抜くケースが
ほとんどであると考えています(他に選択肢がない場合など)

他に選択肢がない場合とは、債務者が音信不通であり処理が進まないとか、
返済原資があるのにもかかわらず資産の隠匿を図る場合などです。

債務者の中には、ごく一部「金融機関の回収スタンスを問う。」、
「銀行の貸し渋りが悪い、世の中の景気が悪いせいだ。」等、
いつの間にか「債務者」から「評論家」へ立場を摩り替えて
銀行で立ち回る人がいますが、何の意味もありません。

一方、銀行に与える痛みをよく認識して、銀行に対して真摯に対峙して、
こまめな報告、相談、再生スキームの提案を継続し、
正々堂々と一部債務免除を含む和解を勝ち取り、再生を果たした方もいます。



銀行がやむなく伝家の宝刀を抜くことがないようにし、
債務者が事業の再生を果たすためには、債務者自身が逃げずに
真摯に銀行と向き合うことなのです。





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