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□第31号 事業再生〜「不動産」を守るのか捨てるのか!□

事業再生の入口段階〜出口段階において、
「不動産を守るのか捨てるのか」について、
社長さんの決断を求められる場面があります。
本社・工場・社長さんのご自宅等、
大方銀行の借入金の担保に供されていて、
(根)抵当権が設定されています。

不動産を守るのか捨てるのか、の判断の基準は、
その所有の必要性の有無であると思われます。
所有の必要性とは、

@経済的意義としては、

●所有している本社・工場等を失うと
事業継続が困難になるのか否か

●代替物件を賃借するための適当な物件があるのか否か

●キャッシュフロー上、
所有不動産を売却した後の銀行あて元利金の返済額と、
代替物件を賃借した場合の賃料等と、
比較してどちらが得策か

●賃借した代替物件に特殊な機械装置を
移転することが物理的に容易か否か

等、

A精神的意義とは、

●社長さんの自宅等について、
家族の精神的よりどころ、愛着が重要であるか否か

●創業以来の「本丸」であり、会社の象徴であり、
所有を失うと社内外への悪影響が懸念されるか否か

等、があります。

所有の必要性がないと判断するのであれば、
第三者に売却〜
担保権者である銀行に売却代金を返済〜
立ち退き(使えなくなる)〜
無担保となった残債の返済について銀行と交渉、
となります。

所有・使用継続の必要性がある場合でも、
借入金の延滞が続いていれば、
いずれ銀行から処分〜返済を求められ、
応じなければ競売にて物件を失うこととなります。
「所有」はあきらめて「使用」を継続したい、
との判断の場合は、いろいろ方法はあります。

単純な方法としては、
資金力ある親族に時価で売却して
無償あるいは少額の賃料で貸してもらうことです。
事業再生の場面で「家族の協力を得ながら」
というのは、精神的な支援だけではなく
資金的な支援も含まれます。

また、最近よく見かける方法としては、
不動産投資会社等に売却し物件を賃借する方法です。
再生を果した後、
会社(あるいは新会社)が2〜3年後に
買戻す優先交渉権があるケースが多いと思われますが、
その間の賃料負担や投資会社の不動産売却益相当分を
上乗せした買戻し資金の手当てが必要になります。

いずれにしても、所有を続ける資産としての不動産は、
借入等資金調達の際の最も一般的な担保物件
でありうる一方で、流動性に欠け、
中長期的な価格変動リスクも大きく、
固定資産税等維持の為の経費がかかるものです。



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