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同社は、もともと地元の堅実な地場企業であり、財務内容も比較的良好な内容であったが、2期連続して業績低迷〜実態は債務超過ではないかと疑いを持つほど急激に業況悪化し、財務内容悪化に至った。
変化する顧客ニーズをつかみきれていなかったことが最大の原因であった。
社長は、オーナー経営者であり過去30年間の苦境を乗り越えて当社の基盤を拡大、優良顧客を開拓し今日に至った。
しかしながら、数年来の環境の変化に対し社内におけるリーダーシップ発揮が出来ずに、いつしか、大事な意思決定を部下まかせにし、いわゆる「放漫経営」の状態となった。
社長の意識の中にも「環境変化に対応して生き残りを図る」等のものは既になく、「会社と(社長)個人とが自己破産するしかない。自己破産すればよい。」等すてばちな言動が同社幹部に対して見られるようになり、会社の舵取りがいっそう危うくなった。
社長は、その根底には、会社は自分(だけ)のものだという誤った心理があり、従業員の雇用を預っているという認識の欠如があった。
幹部の一部の主導により、社長を交えた経営会議を発足して、再生のための基本方針・具体的方策の実施を進めることとなった。
その中で、社長自身は従業員の雇用・取引先への影響等会社の存在意義をあらためて認識する一方、もはや自身は経営者としての資質を喪失したものと判断し、退任して経営責任を果たすこととした。
残念ながら、オーナー一族内のふさわしい後継者は存在せず、幹部内のキーマンを後継社長とすることとした。
同時に、顧客ニーズにすばやく応える体制を固めるために、同業の印刷会社から資本・人材等の支援を仰ぎ再生を模索することとなった。
幸い同社は地域における知名度があり、事業価値をより高めた上で必要に応じて事業再編(M&A等)による会社売却も視野に入れて進めることとなった。
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